避妊方法の一つ、ペッサリーのメリットとデメリット

メリットデメリット ペッサリーはリング状の避妊具で、サイズは6~8‥5センチほどです。
性交の前に子宮口のところへ装着して使用します。
リングにはゴム製の膜が張ってあり、流入してくる精子をせき止めます。
あらかじめ避妊用の殺精子ゼリーを塗っておくと、効率よく精子を止めることができます。

ペッサリーは避妊具以外にも、子宮脱の治療に使われます。
女性は出産や加齢の影響で骨盤底筋群の力が弱まると、子宮口から子宮が垂れ下がり、尿漏れ・頻尿・便秘などの症状を起こすことがあります。
これが子宮脱で、軽度ならトレーニングで治すことができます。
しかし、やや症状が重いときは、ペッサリーを子宮口に装着し、垂れ下がった子宮を持ち上げて治療します。

ペッサリーを子宮脱の治療に用いるときは、連続装着方式といって、3か月ほど入れたままにしておくことがあります。
この場合は産婦人科で定期的な検診を受ける必要があります。避妊に使うときは、1回ごとに自分で着脱して使います。
精子は膣内で8時間ほど生きているので、性交後8時間以上経過してから取り出します。
24時間以上経過すると、膣炎などの副作用が起きる可能性があるので、放置しておいてはいけません。

女性器の内部に器具を着脱する方式なので、面倒だったり怖かったりする方がいるかもしれません。
また慣れないうちは上手に装着できない恐れがあります。
そのため使いはじめは産婦人科で指導を受ける必要があります。
こうしたことから一般の店舗では販売されておらず、産婦人科か保健所で購入するのが普通です。ただし通販で入手できる場合もあります。

ペッサリーのサイズがぴったり合っていないと、膣内で動いたり精液が漏れたりして、避妊効果がなくなる場合があります。
そこで最初は小さめのサイズを使用し、少しずつ大きめのサイズに変えていくといった指導が行われます。
このため十分に使いこなせるまでには2~3か月ほどかかることがあります。
使用感も人それぞれで、フィットするサイズを選ぶのは面倒かもしれません。

ペッサリーは健康保険が利かないため、全額自費診療になります。
器具本体は安いものなら3千円程度ですが、診察費が別途必要で、合計すると8千円~1万5千円というのが相場です。
器具は洗って再使用すれば、3年ぐらいは持たせることができます。
これに加えて避妊用のゼリーの費用がかかります。
トータルの費用では、どちらかと言うと安価な避妊方法といえるでしょう。

ペッサリーという避妊方法があることを知っておこう!

ペッサリーのメリットは、まず女性主導で避妊できることです。
コンドームを装着したがらない男性が相手でも、自分の意思で妊娠を避けることができます。
また性交中にいちいち装着しなくてよいため、手間がかからないこともメリットと言えます。

反対にデメリットは、避妊率が80~90%とあまり高くないことです。
特に慣れないうちは正しく装着することができず、避妊に失敗してしまう可能性が高くなります。
基本的に産婦人科でしか購入できず、着脱に指導が必要で、慣れるまでに時間がかかることも、デメリットの一つです。

ペッサリーでは性感染症を予防できないことにも注意してください。
細菌やウイルスは粘膜の接触で感染するため、精子の流入を止めるペッサリーだけでは防止できません。
性感染症予防のためにはコンドームのほうが推奨されます。

ペッサリーは今の日本ではあまり使われなくなっている避妊具ですが、使い方次第でまだまだ効果的な場面があります。
避妊にあまりお金をかけたくない女性や、自分のペースで妊娠をコントロールしたい女性には、十分に使い道があるでしょう。
いろいろな避妊具のメリットとデメリットを頭に入れて、正しく使いこなすことが大切です。